にじいろランド四日市園
保育士 みちよ先生
表紙の裏書きにぽんたが村のふもとで見つけた、お金を入れると色んな物が出てくる機械(自動販売機)がすっかり気に入ってしまったというあらすじが書いてあります。
月齢の高い子ども達に読み聞かせする場合は、この部分を最初に読んでおくことで、よりこのお話が身近なものととらえられて面白くなると思います。

ジュースだけじゃなくてラーメンやうどん、アイスクリームが出てくるものもあるわよね♡
家に全部揃えたいわー。
内容紹介
★しかけ絵本
たぬきのぽんたが自動販売機を作りました。
品物はぽんたが葉っぱを変えて出します。
ところがたぬきの女の子の注文はお友達?! 困ったぽんたは…。
ぽんたのじどうはんばいきにやって来た最初のお客は…
タヌキのぽんたが作った自動販売機の真ん中には張り紙が。
「うえのくちからはっぱをいれてほしいものをいってください。」
ぽんたは自動販売機の後ろに隠れて誰かが来るのを待っています。
最初はライオン。
私が「誰が来たのかな?」と聞くと、子ども達は大きな声で「ライオン!」と答えてくれます。
読み聞かせはそういったコール&レスポンスで子ども達を参加させると、絵本の世界にグッと引き込むことができます。
「ライオンは何が欲しいのかな?」
葉っぱを入れて出てきたのは「王様のかんむり」。
絵本のページが工夫してあり、仕掛け絵本になっているので、ページを移さずにそのまま場面を切り替えることができます。
場面の切り替えがスムーズなので、子ども達もより一層ワクワク感が高まるようです。

ぽんたのじどうはんばいきに難しい注文が…
次にやって来たのはきつねの女の子たち。その次はおさるさん…。
みんなの欲しいものを出してあげて満足げなぽんたくん。
最後にやって来たのは、リボンを付けたかわいいタヌキの女の子。
ぽんたの知らない子でした。
女の子の欲しいものは「おともだち」。
葉っぱでみんなの欲しいものを作っていたぽんたは、さすがにおともだちを作ることができずに困ってしまいました。
子ども達に「みんな、ぽんたはどうしたらいいかな?」と聞いてみましょう。
月齢の高い子ども達は「ぽんたが友達になればいい。」と答えてくれるかもしれません。
自動販売機の隙間から覗くぽんたが「どうしよう」と悩むページがとてもかわいく、「こんなところから見ててかわいいね。」と子ども達に指差しして教えてあげるのも面白いでしょう。

悩んでるぽんた、とってもかわいいわ♪
おともだちなら、アタシが喜んでなってあげるのに。
ポツンと残ったぽんたのじどうはんばいきには
いろいろ悩んでぽんたはいいことを思いつきます。
次の場面「ぴょん!」とぽんたが飛び出すと、タヌキの女の子は大喜び♪
仲良くなった2匹は一緒に森の奥へ遊びに行きました。
最後のページにはぽんたのじどうはんばいきがポツン。
自動販売機の真ん中には「こわれました。もう、なにもでません」。
ちょっぴり寂しい感じもします。
ですが、「ぽんたがたぬきの女の子と森で仲良く遊んでいるんだね♪」「また自動販売機が動くと良いね♪」と次の場面に期待する言葉でお話を締めくくりたいですね。
読み終わってからも「みんななら何がほしいかな?」と読み聞かせの余韻に浸りながら楽しく会話がはずむ一冊です。

できればアタシのお部屋の中に設置したいわね…。
誰か作ってちょうだい!
にじいろランド四日市園
保育士 みちよ先生
保育所 にじいろランド四日市園 監修