黒ねこが「しあわせ」を探して旅に出るお話です。
黒ねこは色が黒いということで「不吉」だと嫌われて一人ぼっちでした。
ある日、子ども達にいじめられている所を牧師さんに助けられ、牧師さんの言葉から自分のしあわせを探しに行くのです。
「黒ねこのさがしもの」しあわせとの出会いと別れ
途中、白いねこ、青いとり、チョウ、雨雲、三日月、太陽に出会います。
みんなに「しあわせってなにかしってる?」とたずねますが、みんな自分のしあわせは知っているけど、黒ねこのしあわせが何かは分からないのです。
しかし、赤い花と出会うことで黒ねこは自分のしあわせを見つけることになります。
「生きることで精いっぱいでしあわせなんて考えられない。」と言っていた赤い花を守り、綺麗な花を咲かせることで心が温かくなるしあわせを見つけます。
黒ねこは「ハッピー」という名前をつけてもらい、赤い花と一緒に過ごします。
でも花は枯れてしまうもの…お別れの時が来ます。
黒ねこは毎日泣きます。とっても悲しい場面です。
子ども達にも黒ねこの気持ちが少しでも伝わるようにしんみりと読み聞かせましょう。
「黒ねこのさがしもの」本当のしあわせを手に入れた黒ねこ
次のページはかわいい双葉が芽を出している場面です。
新しい命と黒ねこのしあわせが再び訪れます。
声のトーンを変えて子ども達の気分も一新させましょう!
黒ねこが咲かせた赤い花畑には、しあわせ探しの度で出会った白いねこ、青いとり、チョウ…とみんなが遊びに来ます。
黒ねこはもう一人ぼっちではありません。花ばたけを守ることでしあわせを手に入れました。
「黒ねこのさがしもの」月齢に合わせた楽しみ方を
月齢の低い子ども達には少し難しい内容のお話ですが、『いろんな人、物がそれぞれいろんな「しあわせ」を求めていて頑張っているんだなぁ』と『自分はしあわせなんだなぁ』と思ってもらうことができるように言葉掛けしながら読み聞かせて頂きたい一冊です。
絵本の文字部分が黒いページなので、視覚からの印象が暗くなりがちな絵本ですが、その分読み聞かせる保育者の声のトーンによって、暗くも明るくも出来る絵本です。
月齢の低い子ども達には「よかったね。お花がいっぱいになったね。」などしあわせな雰囲気でお話を終わっても良いでしょう。
月齢の高い子ども達には「自分なら何がしあわせかな?」「しあわせってなにかな?」などの問いかけをしてみるのも面白いでしょう。
以前の読み聞かせでは「大好きなおやつがいっぱいのお部屋で遊ぶとしあわせ」といった男の子がいました。
お友達みんなで「そうだね!」「それは変だよ。」と盛り上がりました。
「しあわせってどんなもの?」さぁ、今回はどんな盛り上がりになるでしょう?
にじいろランド四日市園
保育士 みちよ先生